ボートレースアナウンサー:荻野滋夫
プロの在り方を示し続ける本物のアスリート
『持続する高い緊張感』。井口佳典選手の心の姿を表すにふさわしい言葉です。 『戦う気持ち
のつくり方には、オンオフを明確にする切り替え型もあれば、日常生活から一定以上の緊張感
を保ち続ける持続型もあります』と箱根駅伝常連校の現監督から教えてもらいましたが、井口
佳典は明らかに後者です。 研ぎ澄まされた闘志は、身を削る減量や周到な準備・堂々と戦わん
とする気概が途切れなく練り上げられた結晶に他なりません。 そんな本物のアスリートが相手
を思いやる優しき人物であるからこそ、気持ちが揺れます。肩が軋むほどの荷は重たくないの
だろうか…と。 むろん、『持続する高い緊張感』がある限り歩き続けるのでしょう。生きざま
を見せるためにプロは存在し、ファンはそれを期待し見届けることに喜びを感じる…と知って
いるからです。
スポーツ報知若松担当:井上誠之
屈指の勝負度胸は健在!住之江は相性も抜群
「(スタートは)ぶち込みます」。かつて優出インタビューで井口が必ず口にしていたコメン
ト。 もちろんリップサービス込みの言葉ではあるが、実際にもスタートを行って攻めるのが井
口のレーススタイル。 それでいて井口はFが少ない。最近も2015年1月のFを最後に、もう3年
近くFを切っていない。 それでいてこの間もG1戦3勝、G2戦1勝をマーク。ただ、なぜかSG制
覇からは5年以上も遠ざかってしまっている。 SGになると抽選運を含めてリズムが悪い状況が
特に昨年は顕著だったが、今年はSGでも優出が2回とリズムは好転。 住之江はグランプリを含
むSG戦2勝、G1戦2勝と相性抜群の水面でもあり、5年ぶりのSG制覇へ機は熟している。
ファイティングボートガイド戸田担当:野添弘行
キレキレS…超速攻派・井口がカムバック
今年の井口は2月の地元地区選手権から徳山MB大賞を連覇。最高の形で乗り込んだ児島クラ
シックで準優勝と素晴らしい滑り出しを見せている。 また春先は出足系の調整がフィットし
て、足回りの仕上がりも早い印象だった。 ただ夏場になって調整バランスが崩れ出すと、やや
リズムダウンの風潮が見え出して、特別戦で大見出しに至る活躍は減った状況だ。 それでも今
年は年間平均Sコンマ12と「スタートブチ込みます!」と、あの懐かしいフレーズも頭によぎる
超速攻派の井口が戻ってきている印象は強い。 ちなみに住之江は08年のグランプリ制覇、そ
して09年シリーズ戦Vと相性が悪い訳もない。SG戦でのヒキには泣く近況だが…そろそろ運気
の方も回復していい頃? 一つ歯車が噛み合えば、再び黄金メットへの道は開くはずだ。
スポーツ報知蒲郡担当:太田和良
最長の無事故期間を経て最強ネームが再冠へ
ボートレース界の最強ネームは誰!? シゲル、トモヤ、コージ、コウヘイ、リュータ…候補は次
から次へと挙がるが、どうしたって「ヨシノリ」には敵わない。時代をグッと巻き戻すと、水上
の魔術師と呼ばれた岡本義則(引退・SG戦3V・G1戦31V)をはじめ、カド取り名人の渡辺義則(引
退・SG戦1V・G1戦4V)、SG3連覇の西島義則(SG戦7V・G1戦16V)らそうそうたるラインアッ
プ。この中に加わり一歩もヒケを取らないのが井口佳典(SG戦5V・G1戦13V)だ。銀河系のエー
スストライカーとして活躍してきたが、スタートが主武器だったため常に危険とは隣り合わ
せ。2015年1月の2節連続Fで自身4度目のF2を経験。これを猛省して、その後は約3年近く無
事故を貫いている。決して守りに入った訳ではなく、再び黄金のヘルメットを被るための戦略
だ。グランプリは全ての面でスキルアップした姿を披露する絶好機だ。
サンケイスポーツ住之江担当:丹羽一成
住之江とは相性抜群の井口。GPV2へ総力戦だ
2006年の住之江・太閤賞でG1初制覇を成し遂げてから早いもので11年以上の歳月が流れた。
同期では真っ先に田村隆信が頭角を現したが、井口もすぐに追いつき気が付けばいまや〝銀河
系〟の稼ぎ頭となりSG戦線の常連になった。 SG初Vは2008年の平和島オールスター。そして
同年の住之江グランプリを制するなど、ここまで手にしたビッグタイトルは全部で5つ。 12年
のオーシャンカップ(尼崎)を最後に快音を響かせずにいるのは意外だが、リズムに大きな狂い
はない。 もちろん、豪快なスリット弾はいつでも繰り出せる態勢にあることだろう。 住之江
は思い出がいっぱいつまったドル箱水面。エンジンさえ仕上がれば、またもや頂点に上り詰め
る可能性も十分だ。
GRANDE5とは?
グランデファイブとは5SG競争を制したグランドスラマーに対して授与する称号です。また、
初めてGRANDE5を達成したボートレーサーに3億円相当のインゴットを贈呈いたします。
※グランデ…ラテン語で偉大なを意味します
メダルを授与される5SG競争とは?
ボートレースクラシック
1年のSGシリーズの開幕を飾るSG競走です。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
前年1月~12月のSG・プレミアムGI・GI・GII競走の優勝者。
※レディースチャレンジカップ及びレディースオールスターを除く
当年の各地区選手権優勝者6名。
前年1月~12月のSG・プレミアムGI・GI・GII競走を除いた優勝回数上位者。
※レディースチャレンジカップは「GIII・一般」として選出基準に反映
優勝回数が同一の者が2名以上の場合には、勝率が上位の者から選出する。
勝率が同率の場合は、着順点合計が上位の者から選出する。
級別、出走回数、事故率は問わない。
ボートレースオールスター
ファン投票によって出場選手を決定することから、「ファンが作ったファンの為のSG競走」と
も称されます。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である同年のSGボートレースクラシック優勝者。
前年1月~12月までの競走において、出場回数が160回以上のファン投票上位者。
当年前期A1級選手を対象にしたファン投票を行い、その獲得票数順に選出。
出場選手選考委員会による推薦者。
ボートレースメモリアル
開催場を含め全国の各ボートレース場から推薦で選手が選ばれることから、「ボートレース甲
子園」とも呼ばれます。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である当年のSGオーシャンカップ優勝者。
前年6月1日~当年5月31日までの競走において、出場回数が160回以上。
開催場を除くボートレース23場の推薦出場者。原則として各場からの推薦選手は2名とする。
なお、優先出場者と推薦出場者が重複した場合は、各場の推薦選手とする。
※SGグランプリ優勝戦出場者は推薦出場者となります。
開催施行者希望出場者。
ボートレースダービー
SGシリーズの中で最も長い歴史と伝統を誇るSG競走です。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である当年のSGボートレースメモリアル優勝者。
前年8月1日~当年7月31日までの競走において、出場回数が160回以上の勝率上位者。
グランプリ
その年に活躍したボートレーサーが賞金1億円をかけた最高峰のSG競走です。
当年1月1日~SGチャレンジカップ終了日までの獲得賞金上位者18名。
勝ち上がり方式
第1ステージでは獲得賞金額上位7位から18位までの12名により競い、 そこで勝ち上がった6
名は第2ステージへ進出し、他の6名はグランプリシリーズ戦へ移ります。
第2ステージでは3日目から出場する獲得賞金額上位1位から6位までの6名と第1ステージから
勝ち上がった 6名の計12名により賞金1億円をかけて競います。