ボートレースアナウンサー:荻野滋夫
自制的な勝負師の典型がここに!
『勝負師』と簡単に言うがスタイルはさまざまあって面白い。 闘志をむき出しにするのはその
代表格。一方、力みがなく飄々(ひょうひょう)としている者や学者肌も散見される。そんな
中、『瓜生タイプ』なるものが存在する。極めて自制的な自律型だ。 自制的とは、自分を最優
先にしない他者の視点をもった行動哲学を意味するが、勝ち負けの世界にあってそんなことが
ありうるのかといぶかしむ向きも多いだろう。 しかし、武芸の世界ではごく当たり前の価値観
である。そして、瓜生正義が我々の眼前にいる。 何と戦うのか…、何を与えるのか…、瓜生正
義という人物が示唆する世界は大きく把握しきれない。大きいものに憧れるのは人の習い。 見
ているだけで自分も大きくなれそうな気がするのは、私だけだろうか。
スポーツ報知若松担当:井上誠之
クラシックは記念戦線本格復帰前の最大の山場
羽野直也と仲谷颯仁を除く福岡の記念戦士に昨年中盤から元気がない。 「出る杭を打つ」ので
はなく、「出る杭を育てる」と言われる瓜生が記念戦線から離脱したことが要因ではないか。
福岡勢にとって瓜生は精神的な支柱。福岡勢の元気のなさに、改めて瓜生の存在感の大きさを
痛感させられている次第。 悲願のグランプリ制覇直後の昨年は色々ありすぎて記念戦線から離
脱し、今期も出走回数不足でA2級に降格。 記念戦線の本格復帰は今年7月以降まで待たなけ
ればならない厳しい立場だが、クラシックに出場できるのは不幸中の幸い。 大きなハンデを背
負っている賞金争いを挽回する序盤最大のビッグチャンス。 大げさな言い方をすれば、グラン
プリ復帰へ勝負駆けという位置づけになる。
ファイティングボートガイド戸田担当:野添弘行
心技そろう尊い艇界のカリスマ
ユーモアがありメディア対応も上手な川上剛が「瓜生さんに『しっかり記者さん達の取材の対
応をしないとダメだ』と、前に教えられたことがあるんですよ」と口にしていたことを覚えて
いる。 全てが瓜生のお陰…でもないだろうが、総じて今の福岡の若手選手達は、メディア対応
という部分で人柄の良さを感じさせてくれる。 やはり若手は、師匠、支部の先輩、そして身近
にいるビッグレーサーの背中にこそ憧れて育っていくもの。 GPV含むSG9冠、G1戦17勝の艇
界最高峰の一角に座しながら、人としての誠実さも忘れない。瓜生正義はそんな若手にこそ見
上げて欲しい名選手だ。 ただ…そんな瓜生も、昨年はF2で約20年続けたA1級の椅子も失うな
ど苦しんだ。今年は尊い艇界のカリスマが、その輝きを取り戻す大切な1年。 まずは大事な特
別戦出場機会、クラシックでその存在感を見せつけたい。
スポーツ報知蒲郡担当:太田和良
試練を乗り越え10個目のビッグタイトルへ
限られた選手だけが味わう極限かつ継続的なプレッシャー。それがグランプリを取った選手の
宿命だ。 昨年の瓜生正義は、年間3本のスリットオーバーが示すように、完全に自滅してし
まった。 近年を振り返ってもグランプリ覇者は反動が出るケースが多い。 翌年の獲得賞金順
位は、2011年~の5年間で山崎智也の9位(2015年)が最高。他は2ケタ順位に甘んじてい
る。 瓜生も例に漏れず30位だった。それだけ、現行のプロペラ制度では同じ選手が頂点に居
続けることが困難になっている。 ただし、立場が変われば形勢も逆転する。何しろ地力が落ち
たワケではない。本来は何事にもポジティブシンキングで乗り越えるタイプだけに、この試練
もプラスに転換させるはずだ。 節目となる10個目のビッグタイトルへ復活劇を演じるか。
サンケイスポーツ住之江担当:丹羽一成
昨年の瓜生はFの渦。2018年は心機一転
ボート界の頂点を極めた男に待ち受けていた想定外の現実-。 一昨年のグランプリ覇者でMVP
にも輝いた瓜生は昨年3月の江戸川ダイヤモンドカップの初日ドリームでフライング。そして
次節、大村のダイヤモンドカップ優勝戦でも痛恨のスリットオーバーに泣いた。 このG1戦で
の連続Fはいくら敏腕レーサーといえどもダメージが大きい。 前期は90日の休みを余儀なくさ
れたばかりか、呪われたように復帰後4節目の10月福岡でまたもやF…。出走回数不足により今
年1月からは屈辱のA2降格と、一転して〝悲劇のヒーロー〟になってしまった。 しばらくの間
は極端に速いスタートは封印されることになるだろう。 しかし、このまま終わる瓜生でないこ
ともファンは知っている。時が来たら覚醒する。
GRANDE5とは?
グランデファイブとは5SG競争を制したグランドスラマーに対して授与する称号です。また、
初めてGRANDE5を達成したボートレーサーに3億円相当のインゴットを贈呈いたします。
※グランデ…ラテン語で偉大なを意味します
メダルを授与される5SG競争とは?
ボートレースクラシック
1年のSGシリーズの開幕を飾るSG競走です。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
前年1月~12月のSG・プレミアムGI・GI・GII競走の優勝者。
※レディースチャレンジカップ及びレディースオールスターを除く
当年の各地区選手権優勝者6名。
前年1月~12月のSG・プレミアムGI・GI・GII競走を除いた優勝回数上位者。
※レディースチャレンジカップは「GIII・一般」として選出基準に反映
優勝回数が同一の者が2名以上の場合には、勝率が上位の者から選出する。
勝率が同率の場合は、着順点合計が上位の者から選出する。
級別、出走回数、事故率は問わない。
ボートレースオールスター
ファン投票によって出場選手を決定することから、「ファンが作ったファンの為のSG競走」と
も称されます。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である同年のSGボートレースクラシック優勝者。
前年1月~12月までの競走において、出場回数が160回以上のファン投票上位者。
当年前期A1級選手を対象にしたファン投票を行い、その獲得票数順に選出。
出場選手選考委員会による推薦者。
ボートレースメモリアル
開催場を含め全国の各ボートレース場から推薦で選手が選ばれることから、「ボートレース甲
子園」とも呼ばれます。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である当年のSGオーシャンカップ優勝者。
前年6月1日~当年5月31日までの競走において、出場回数が160回以上。
開催場を除くボートレース23場の推薦出場者。原則として各場からの推薦選手は2名とする。
なお、優先出場者と推薦出場者が重複した場合は、各場の推薦選手とする。
※SGグランプリ優勝戦出場者は推薦出場者となります。
開催施行者希望出場者。
ボートレースダービー
SGシリーズの中で最も長い歴史と伝統を誇るSG競走です。
前年度当該競走の優勝者。(※優先出場者)
前年のSGグランプリ優勝戦出場者。(※優先出場者)
直前のSG競走である当年のSGボートレースメモリアル優勝者。
前年8月1日~当年7月31日までの競走において、出場回数が160回以上の勝率上位者。
グランプリ
その年に活躍したボートレーサーが賞金1億円をかけた最高峰のSG競走です。
当年1月1日~SGチャレンジカップ終了日までの獲得賞金上位者18名。
勝ち上がり方式
第1ステージでは獲得賞金額上位7位から18位までの12名により競い、 そこで勝ち上がった6
名は第2ステージへ進出し、他の6名はグランプリシリーズ戦へ移ります。
第2ステージでは3日目から出場する獲得賞金額上位1位から6位までの6名と第1ステージから
勝ち上がった 6名の計12名により賞金1億円をかけて競います。