競艇用語集一覧

ボートレースのルール・基礎

あ行か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行

アームプロテクター

ボートレースのレース場は、すべて左回りのコースのためケガが多発するのも左手側が多い。そこでレーサーの左腕を守るために、アームプロテクターが採用されている。素材に合成皮革、ケブラー繊維、ウレタン、ポリカーネート板を使い、左の手の甲から肘までをしっかりガードするために用いる。

アウト

外側のコース(5~6コース)のこと。統計的には遠回りになるため不利なコースである。

ボート、モーター、プロペラによって生まれるボートの加速状態のこと。

アジャスト

握っていたスロットルレバーを放して減速し、旋回やスタート時のスピード調整を行うこと。

あっせん(斡旋)

ボートレーサーをレースに出場させること。

荒れる

高配当が出たレースのことを指して「レースが荒れる」という。

荒れ水面

強い風雨などで、悪天候によって波が大きくなり、状況が悪化した水面。

安定板

荒天時や波が高いときに装着される。安定板はモーターの下部に取り付けられるU字型の板で、取り付けることによってボートの安定を図るのが最大の目的。装着するとトップスピードが落ち、まくり切るのが難しいためにインが有利といわれている。

行き足

スタート時の助走から1周第1ターンマークまでの加速状態こと。

1マーク

第1ターンマークのこと。1周第1ターンマークはレースの大勢が決してしまう重要なポイント。レーサーの技量が最大限に発揮されるところでもある。

一般競走

SG~GⅢまでの格付けをされないレース。賞金も低い設定が多い。出場レーサーに制限がないので、レーサーの実力差が大きいこともある。

一般席

入場料のみで自由に出入りできる観戦席のこと。

一般戦

準優勝戦日、または優勝戦日の賞典レース(準優戦、選抜戦、優勝戦)以外のレースのこと。

イン

1コースのこと。ボートレースではインコースが勝つことが多く、外側に行けば行くほど2連対率、3連対率ともに低くなる傾向がある

インコース

1コースのこと。ボートレースではインコースが強く、外側に行けば行くほど2連対率、3連対率ともに低くなる傾向がある。

インターネット投票

携帯電話やPCなど、インターネットから舟券を購入(投票)すること。購入するには会員登録が必要となる。

イン逃げ

1コースから進入し、第1ターンマークの最内を最初にターンし、そのまま他艇に先頭を譲ることなく1着となる決まり手の一種。

イースタンヤング

ヤングダービーのプレシリーズとして、満30歳未満の勝率上位者によって争われるGⅢ競走のこと。イースタンヤング競走は桐生から住之江までの区分のレーサーたちによって争われる。(ウエスタンヤング競走は尼崎から大村までの区分)
優勝者にはヤングダービーの優先出場権が与えられるため、ヤングダービーの出場選出漏れのレーサーにとっては大きなチャンスとなります。

ウエスタンヤング

ヤングダービーのプレシリーズとして、満30歳未満の勝率上位者によって争われるGⅢ競走のこと。ウエスタンヤング競走は尼崎から大村までの区分のレーサーたちによって争われる。(イースタンヤング競走は桐生から住之江までの区分)
優勝者にはヤングダービーの優先出場権が与えられるため、ヤングダービーの出場選出漏れのレーサーにとっては大きなチャンスとなります。

ヴィーナスシリーズ

登録16年未満の女子レーサーによる一般競走。平成25年度までは、女子リーグ戦という名称であった。

エースモーター

モーターは各ボートレース場で60機程度ずつ所有している。その中で最も成績の良いモーターは「エースモーター」と呼ばれている。複勝率(2連対率)が40%を超えるものは優良なモーターといえる。

A2級

全レーサーのうち、A1級を除いた上位20%まで。一般戦では主役になれるクラス。とにかくA級に昇級するのがレーサーの目標。

A1級

すべてのレーサーのうち、上位20%しかなれない。ビッグレースに出られるのは、原則としてこのA1級のレーサーだけとなる。

SG

スペシャルグレード。全レーサーの目標。GI、GII、GIIIのさらに上の格付けをされている

レースのこと。ボートレースクラシック(総理大臣杯)、ボートレースオールスター(笹川

賞)、グランドチャンピオン、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル(モーターボート

記念)、ボートレースダービー(全日本選手権)、チャレンジカップ、グランプリ(賞金王決

定戦)の8つ。ビッグともいわれ、どのレースも舟券が全国で場外発売される。

エンジン

ボートを推進させる原動力。ボートレース界では「モーター」と呼ばれることが多い。

オーシャンカップ

SG競走の一つ。国民の祝日「海の日」を記念して設けられた競走。前年のオーシャンカップの優勝者、前年のグランプリ(賞金王決定戦)優勝戦出場者、その年のグランドチャンピオンの優勝者、過去1年間のG1、G2競走の優勝戦出場者のうちポイント上位者が出場。

横断幕(垂幕)

レーサーを応援するためにファンが用意する幕のこと。ボートレース場で掲出され、統一規格がある。

大時計

正式名称は「発走信号用時計」。どのボートレース場にも必ずある、レースの要となるのがこの大時計。スタンド中央の水面寄りに設置され、スタートライン手前40mラインの中央を向いている。直径も3m以上と決まっている。スタート2分前を知らせる2分前表示灯と、1回転1分の白針、1回転12秒の黄針からなる。

起こす

待機行動後、レーサーがスロットルレバーを握り、スタートのための助走を開始すること。

オッズ

舟券の払戻金の倍率のこと。締切前までは、概算配当率(予想配当)であり、舟券を購入する際の参考にもなる。したがって、人気の有るレーサーの舟券ほどオッズは低くなる。例えば、2連単1-5のオッズが「50.0」と表示されていた場合には、もし的中した時には100円に対して5,000円が払戻される。舟券は締切時間の間際が一番発売が多くなるため、必ずしも自分が購入した時のオッズ通りの配当が得られるとは限らない。

落とす

握っていたスロットルレバーを放して減速すること。

オモテウラ

2連勝単式のレースにおける舟券の買い方の一つ。上位2着までは決められても、どちらが1着になるか判断に迷う時、A→BでもB→Aでもいいように両方買っておくということ。 「ウラオモ」「返し」などと呼ぶ人も多い。

オラレ

コミュニティースペースを併設したボートレースの場外発売場。「オラレ」とは、スペイン語で「さあ!(行こう)」「ハイ!(行くぞ)」という意味。

オレンジブイ

第2ターンマークから20mの位置にある小回り防止用のブイ。「小回り防止ブイ」ともいう。ピットを出てからコース取りをするときは、このブイを時計と反対方向にまわってから進入しなければいけない。

オールレディース

平成26年度より、オール女子戦がオールレディースという名称に変わり、グレードもGⅢ競走へに変更された。開催回数は年間20回程度を予定し、レディースチャンピオン(女子王座決定戦)への出場枠をかけて争われる。


回転数

モーター(クランクシャフト)の毎分当たりの回転数のこと。単位はrpm。

海水

海の一角を区切ったボートレース場の場合の水質は海水である。海水は淡水よりも柔らかく浮力がつく分、体重が重いレーサーは海水の方が成績が良いとよくいわれる。

かかり

ターンマークをターンする時、ボートとプロペラが水をとらえる度合のこと。
かかりが悪いとボートが遠心力で外に流れてしまうが、かかりが良いと旋回半径が小さく鋭いターンができる傾向がある。

確定

着順や払戻しが正式に決定すること。

拡連複(拡大2連勝複式)

1着から3着までに入る2艇を、順位にかかわらず当てるもの。選んだ2艇が1-2着でも、1-3着や2-3着でも当たりとなる。
的中率は3/15。
※3着が2艇以上同着の場合は、3着どうしの組み合わせは除く

カド

スタートラインに対して、いったん後ろに引いてから思い切り助走してダッシュスタートする艇のうち、一番内側の艇のこと。

カベ

3コースより外の艇がまくりに入った際に、その内側の艇が抵抗して外の艇をブロックする状態になること。

カポック

レーサーが身につけている救命胴衣のこと。レーサーにとっては身体を守る重要なものである。

企業杯競走

GⅢ競走で、企業がスポンサーになって冠をつけた競走。出場レーサーの顔ぶれも豪華でA級レーサーが5割程度を占める。

競走水面

ボートレースが行われる競走用水面のこと。

競技規程

ボートレースを公正かつ安全に実施するために定められた規程。

救命胴衣

レース用の救命胴衣は、落水したときのために浮力があることはもちろん、プロテクト力を重視したものを使用している。内部はヘルメットと同じ構造でFRP板と発泡体から構成され、外部からの衝撃を緩和してレーサーの胴体を保護。さらに肩部分には肩プロテクターが取り付けられ、肩を保護している。

級別審査

レーサーの級別を決めるための審査。審査対象となる期間と基準が設けられている。級別審査の対象期間は毎年2回、前期が5月1日~10月31日(適用:1月1日~6月30日)、後期が11月1日~4月30日(適用:7月1日~12月31日)。勝率、複勝率、事故率などを基準に決められる。レーサーは、昇級や現級を確保するため期末にあたる4月と10月は勝負駆けとなる。

級別

レーサーは6ヶ月間の成績(勝率、複勝率、事故率、出場回数)に応じて、上からA1級、A2級、B1級、B2級の4つのランクに分けられる。各級のレーサーの比率は、全レーサーに対してA1級=20%、A2級=20%、B1級=50%、B2級=それ以外のレーサーとなる。ランクが上に行くほど、出走日数や格の高いレースへの出場チャンスが増える。

キャブレタ

モーターのパワーユニット部分。キャブレタを日本語に訳せば「気化器」のこと。燃料と空気を取り込んで、モーターの中で燃焼しやすいよう霧状の混合気にして送り出す部品のことをいう。キャブレタ調整によって、モーターの性能も変わってくるため、レーサーの腕の見せ所といわれている。

キャビる

正しくは、「キャビテーション」といい、水の中の気泡によってプロペラが空転状態になり推進力がなくなって減速することをいう。

ギヤケース

モーターの一部品で、プロペラを取り付けるところ。パワーユニットが生み出す水平方向の往復運動はクランクシャフトで垂直方向の回転運動に変えられ、ドライブシャフトを回す。これを、水平方向の回転に変換しているのがこのギヤケースの中のギヤである。

決まり手

1着になった艇の勝ち方のこと。決まり手には「逃げ」「差し」「まくり」「まくり差し」「抜き」「恵まれ」の6種類がある。

記念レース

現行のグレード制のもとでは、基本的にGI以上の競走のことをいう。
現在、年間50回程度開催されており、その多くが他のレース場と協力して場間場外発売を実施している。

切り返し

外側を走っている艇が、内側を走っている艇の内に進路を変え、ターンマークを先に回ろうとする戦法。またはその逆で、内側から外側へ進路を変えて他艇を抜き去ろうとすること。

キャリアボデー

モーターの胴体となる部分である。排気ガスの通り道であり、各部品との接続状況が出力に影響する。

空中線標識

スタートラインと第2ターンマークの間にコースを横切る形で空中にロープが張られ、各々色の異なる組み合わせの小旗がつけられている。これを空中標識線と呼び、スタートラインから5m、45m、内80-外85mの位置を示している。

クランクシャフト

モーターの一部分。モーターで作られたピストンの往復運動を、直線的な働きから回転運動に転換させる役割を担う。
現用のモーターは直列2気筒(2ピストン)で、等間隔爆発方式を採っているため、クランクシャフトは180度クランクになっている。クランクシャフトにねじれや歪みがあると、性能に影響が出るのは当然だが、今日では、新品のシャフトに交換したなどという事例にはあまり接しない。その理由は、製品の完成度が一段と高くなっていることや耐久性に優れていることにもよるが、何よりも部品としては破格の値段だからである。

グランドチャンピオン

SG競走の一つ。前年のグランドチャンピオンの優勝者、グランプリ(賞金王決定戦)の優勝戦出場者、その年のボートレースオールスター(笹川賞)の優勝者、過去1年間のSG優勝戦の完走者、SG予選での得点上位者が出場する。

GⅢ

レースの格付けの一つ、読み方は「グレード・スリー」。「オールレディース」「企業杯」。一般戦より優勝賞金が高く設定されている。

グレード制

レース格付け制度のこと。
「SG競走」「GⅠ競走」「GⅡ競走」「GⅢ競走」「一般競走」の5つのランクがある。

GⅡ

レースの格付けの一つ、読み方は「グレード・ツー」。GⅠレースに準ずるレース。「モーターボート誕生祭」「秩父宮妃記念杯」「モーターボート大賞」「レディースチャレンジカップ」「レディースオールスター」。

GⅠ

レースの格付けの一つ、読み方は「グレード・ワン」。原則としてA級レーサーだけが出場できるレース。「プレミアムGⅠ」「地区選手権」「高松宮記念」「周年記念」など。

グランプリ(賞金王決定戦)

SG競走の一つ。その年のチャレンジカップ終了時点で、獲得賞金上位18名によって行われるグランプリ(賞金王決定戦)と、グランプリ出場者を除く獲得賞金上位者によるグランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦)がある。グランプリは、文字通りその年に活躍したNo.1のレーサーを決めるレース。グランプリの優勝戦に出場した6名は、翌年開催されるチャレンジカップと、グランプリを除く全SG競走への優先出場権が与えられる。

クイーンズクライマックス (賞金女王決定戦)

女子レーサーの祭典とも呼べるプレミアムGⅠ競走。当該年の1月1日からチャレンジカップ及び、レディースチャレンジカップが終了する日までの獲得賞金上位12名の女子レーサーが出場。優勝賞金1,000万円をめぐり、熱い戦いが繰り広げられる。
平成26年度より大晦日に開催されている。

クイーンズクライマックスシリーズ (賞金女王シリーズ戦)

当該年の1月1日からチャレンジカップ及びレディースチャレンジカップが終了する日までの獲得賞金13位~54位の42名が出場権を与えられる、女子レーサーの祭典。
平成26年度より大晦日に開催されている。

欠場

スタート時までに起こった以下のような原因により、艇がレースへの出場を取り消されること。
※ 欠場艇に関する舟券はすべて払い戻しとなる
■フライング
■出遅れ
■進入規則違反
■装備、装着違反
■展示不合格
■待機行動中の落水、転覆、沈没、火災
■スタート前、スタート時の著しい速度低下
■スタート時の落水、転覆、沈没、火災、またはエンスト
■病気、怪我など

減音

減音型モーターのこと。騒音に配慮して音を抑える構造になっているモーター。排気の音を抑えるようになっており、出足性能がやや弱い。2010年9月9日、宮島ボートレース場に導入されたことにより、全国24場のすべてが減音モーターになった。

減音型モーター

通常「減音」と呼ばれることが多い。減音を参照。

減音機

減音型モーターのこと。通常「減音」と呼ばれることが多い。

コース

水面上に1周600mの長さで作られたレース用航路のこと。
または、競走する6艇がスタート時に位置する進路のこと。最も内側の進路のことを1コース、以降、外側に向け2~6コースと呼ぶ。

5m標識ポール

センターポールから第2ターンマークの方に向かって5mの位置に立っている標識ポール。赤と白で交互に塗り分けられている。この5m標識ポールからはコースを横切る形で空中線標識がのびている。これはロープに赤と白の正三角形の小旗がついたもの。レーサーはこの小旗のゆれ具合でも風向き・風速を計算している。

小回り防止ブイ

第2ターンマークから20mの位置にある小回り防止用のブイ。別名「オレンジブイ」。ピットを出てからコース取りをするときは、このブイを時計と反対方向にまわってから進入しなければいけない。

コックピット

レーサーがボートに乗艇するところ。

高配当

高いオッズにより高額の配当金になること。

航跡

ボートが走った後にできる引き波のこと。引き波を超えていく際は通常よりモーターのパワーが必要となり、加速する上では不利となる。そのため、レーサーはいかに引き波の影響を受けずに走るかを意識して走っている。

甲板(デッキ)

通常、船舶の上部一面に張った板部分のことで、競走艇の場合、前方の少し広い部分を前部甲板(デッキ)、両横の部分をハーフデッキと区分している。
前部甲板の特徴としては、ビームキャンバーといって、若干のアール(曲がり)を持たせ、強度を保ち、水はけを良くしてある。

ゴール

コースを3周して戻ってきた時には、スタートラインがそのままゴールラインになる。ゴールの瞬間が接戦の場合は、写真判定が行われる。

コース別勝率

レーサーのスタートコース別の成績のこと。

コース取り

スタート前の待機行動でそれぞれ狙ったスタートコースを主張し合うこと。

今節(こんせつ)

当該レースの開催期間のこと。ボートレースは最大7日間(通常4~6日間)、連続でレースが開催されており、その期間全体のことを節という。

最内(さいうち)

1コースのこと。コースの一番内(イン)側。

3連単(3連勝単式)

1着、2着及び3着のボートをズバリ順位通りに当てるもの。2連単よりもさらに難しく、その分高い配当が期待できる。確率は1/120。

3連対率(3連率)

3着以内に入着する確率のこと。

3拍子

モーターの性能を評価する際の表現。「出足」「伸び足」「回り足」の三つの要素が全て揃って、文句なしの状態に仕上がった時、三拍子揃ったという。

さばき

相手(他艇)を抜くこと。艇のさばき方(扱い方)のことだが、特にターンの際の駆け引きを「さばき」と呼ぶことが多い。相手が外を回ってきたらまくらせない、内側を回ってきたら入れさせない。まくらせず、差させぬように、というような駆け引き。

差し

決まり手の一つ。先にターンしていった艇(「イン逃げ」や「まくり」の戦法をとっている艇)の内側を鋭く突き抜ける戦法。テクニックを必要とし、引き波を越えるパワーが強ければ強いほど勝利に近づく。

先マイ

他艇に先んじてターンマークを回ること。後続の艇を引き波に入れてレースを有利に運ぶ。

サイド

ターン時にボート本体の右側に力を掛け、サイド(右腹の部分)を水に沈めて旋回する状態を「サイドをかける」という。
サイドをかけることで受ける水の抵抗を利用し、全速に近いスピードでコーナーを曲がることが可能となる。

3連複(3連勝複式)

1着、2着及び3着のボートを順位にかかわらず当てるもの。2連複よりも3着が加わる分、その分高い配当が期待できる。確率は1/20。

サマータイムレース

主に日照時間が長い夏季期間において、最終レースの発売締切時刻を16:50~日没まで延長されたレースを指す。

事故率

事故率は、フライング(F)と選手責任の出遅れが20点(優勝戦は30点)、妨害失格が15点、転覆、落水、沈没、不完走、欠場など選手責任の失格が10点、不良航法、待機行動違反が2点として事故点の合計を出し、出走回数で割ったもの。当然、事故率の数字は少ない方がよく、級別審査期間の事故率が0.70を超えるとB2級となる。

新鋭リーグ戦

登録6年未満の若手レーサーによるGⅢ競走だったが、平成26年度からルーキーシリーズという名称に変わり、グレードも一般に変更された。

進入

全艇がコース取りをほぼ終え、スタートラインに向かう状態のこと。ピットでは6艇が枠の順番に並んでいるが、ピットを離れると同時にレーサーは自分の得意なコースを取り合うことになる。そのコースに入る時のことを「進入」または「進入コース」という。

進入コース

進入時に明確になったスタートコースのこと。インコースから順番に「艇番」で表示される。

進入隊形

コース取りを終え、スタートラインに向かう際の全艇のスタートコースやそのスタート方法を表す際に用いる。スタート方法には「スロースタート」と、「ダッシュスタート」の2種類ある。通常、「3:3」など、前者の数字をスロースタート、後者の数字をダッシュスタートとして、数字で表現する。

進入固定競走

1号艇から6号艇までが枠番どおりにスタートコースに進入することを義務づけられているレースのこと。進入固定競走かどうかは、出走表や新聞記事などにあらかじめ明記されている。

審判員

スタート、失格の判定、勝舟の確定に関する事項を所掌している者。

審判室

スタンドの中央、一番高いところからコースを見下ろせるのが審判室。スタートの判定、失格や妨害失格などの判定、ゴールの判定などを行っている。

自粛欠場

スタート事故を起こし、それが選手責任によるものと判定されると、そのレーサーはすでに決まっているあっせんを消化した後、フライング(F)1本目の場合は30日の間レースを自粛欠場する。

自主訓練

レースのないレーサーが自発的に集まって、スタートの練習や模擬レースなどで技術を磨くこと。ボートレースの練習は場所や時間が限られているし、練習量の差は成績にも結びつくこともあるため、前検日や早朝、場間場外発売日などに行われている。

準優勝戦

予選を勝ち抜いたポイント上位者によるレースのこと。一般的に上位18名による3レースで争われ、さらにこの中の1、2着が優勝戦に進む。

場外発売場

ボートレース場以外で舟券の購入ができる場所。ボートピア・ミニボートピア・オラレ・前売り場外発売場と規模や施設によって4タイプの発売所がある。

女子リーグ戦

登録16年未満の女子レーサーだけのGⅢ競走だったが、平成26年度より、ヴィーナスシリーズという名称に変わり、グレードも一般に変更された。

女子レーサー

ボートレースは他の公営競技に比べ多くの女子レーサーが存在し活躍している。その数は約1,600人のレーサーのうち約1割程度。男女を分け隔てなくレースでともに戦わせる一般競走はもちろん、レディースチャンピオン(女子王座決定戦)など女子レーサーの頂点を決するレースもある。

シリンダーケース

モーターの一部品で、ピストンとシリンダーが収まっている。

新鋭王座決定戦

登録6年未満の若手レーサーのチャンピオンを決めるGI競走であったが、第28回(ボートレース桐生開催)をもって廃止となった。

所属支部

各レーサーが所属する地域のこと。

失格

スタート以降のボートに対する判定。欠場と違って舟券は返還されない。内容は以下の通り。 周回方向 ・周回の誤認 ・タイムオーバー ・危険な転舵 ・緊急避譲義務違反 ・転覆、沈没、落水 ・その他。

師弟関係

正式な制度ではないが、ボートレーサー養成所を卒業してプロのボートレーサーとなると、地元の先輩レーサーにさまざまな面で指導を受け、お世話になることになる。その関係を称して、「師弟」と呼んでいる。多くのボートレーサーに師匠と呼ばれるレーサーがいる。

指定席

観客が入場料以外に指定の料金を支払ってリザーブする席のこと。レース場によってはさまざまな種類の指定席が用意されている。

自動払戻機

的中舟券を挿入すると自動的に払戻金を受け取る事ができる機器。

日本レジャーチャンネル(JLC)

ボートレースの情報をテレビ放映によって多方面かつリアルタイムに伝える放送局。CSのスカイパーフェクTVで複数のチャンネルを有する。

写真判定

スタート及び接戦でゴールした場合の判定は、スリット写真を利用し肉眼で判定する。

周回展示

周回展示とは展示航走の一つで、本番レース前にファンへ旋回や直線の走りを見せるために周回(2周)することである。競馬でいうなら「パドック」のようなものである。周回展示では、展示タイムと、回り足を主にチェックしよう。

シューズ

ボートレース用に開発されたシューズはレーサーの足先や足首を保護するのが目的。ケブラー繊維またはダイニーマ繊維を使用して、耐切創性をアップしている。

周年記念

ボートレース場の開設何周年かを記念して行われるGⅠ競走のこと。毎年各ボートレース場で1回開催される。太閤賞(住之江ボートレース場)など各ボートレース場によって呼び方は違う。

出走

レーサーがボートレースに出場すること。

出走表(番組表)

各レースに出走するメンバー一覧表。そのほか、レーサーの基礎的な情報や過去成績など、予想の参考となる情報も付属掲載されている。ボートレース場、ボートピアなど、各場の入口などで無料で入手できる。

出走前検査

実施検査規定に基づき、前日検査終了後、レースに出場するレーサー、ボート、モーターは発走の2時間前までに受けなくてはいけない検査委員の検査。

賞金王

年間で最も多くの賞金を獲得したレーサーに贈られる称号。グランプリ(賞金王決定戦)の優勝者が賞金王とは限らない。

勝率

着順点の合計を出走回数で割ったもの。一般競走の着順点は1着が10点、2着が8点、以下6、4、2、1点。勝率の数字は大きいほど成績の良いレーサー。SG競走は各2点増し、GⅠ、GⅡ競走は各1点増し、各優勝戦はさらに1点増しとなる。

スター候補レーサー

スターレーサーの育成に向け、「スター選手育成制度」に選ばれたレーサー。
■トップルーキー(登録6年以内かつA2級以上)
■フレッシュルーキー(登録5年以内)

スロースタート

待機行動時にボートを引っ張らず、助走距離が短くなる傾向のあるスタート方法。インコースの3艇前後がコースを主張するために行う場合が多いが、場合によっては5艇や全艇(オールスロー)が行うケースもある。

スリット

スタートタイミングを測定するために撮影された写真上に、一定の間隔で引かれたラインのこと。

ズボン

落水時に最も危険なのがモーターのプロペラ。そこでユニフォームの下には耐切創性を高めたケブラー繊維またはダイニーマ繊維を用いたズボンで、レーサーの脚、腰部を保護している。

スタートライン

スタートライン(ゴールライン)は、センターポールの中心線と、大時計の文字盤の右端を競走水面上に見通した線。

スタート展示

スタート展示とは、次のレースに出場するレーサーたちが本番のレースを想定したコース取りとスタートを行うことである。スタート展示でチェックするポイントは、ピットアウト、進入、スタートタイミングであろう。ボートレースの場合、艇番と進入コースが異なることが多いため、予想をする上では欠かせない直前情報になる。しかし、レーサー間の駆け引きにより、スタート展示と本番レースではスタートコースが異なる場合もあるので、注意が必要である。

スタートタイミング(ST)

スタート0秒を基準とし、その0秒との誤差を100分の1秒単位で表したもの。トップレーサーの平均スタートタイミングは0.15程度。

スタート事故

フライング(F)や出遅れ(L)のこと。

スタート

ボートレースのスタートは陸上競技のよーいドンとは違って、決められた時間内(0~1秒)にスタートしなければならないフライングスタート方式を採用している。他の艇より早くスタートできれば、それだけレースの主導権を握れることになる。

スロットルレバー

レーサーは右手でハンドルを、左手でスロットルレバーを操作する。スロットルレバーは車でいうところのアクセルで、モーターの出力を上げたり下げたりするレバーである。
ボートレースのボートにブレーキはないので、スピードを落としたり、止まるには、スロットルレバーを放してモーターの出力を落とし、あとは水の抵抗にまかせることになる。レバーは手を放せば自動的に元の位置に戻る。
レーサーは、スタートでフライングをしそうな時にレバーを落とすことを「放る」という表現を使う。

水上標識

ボートレースを行う上で必要な標識のこと。水上標識にはスタート用の補助標識と、航走指示灯火標識の2種類ある。

■スタート用の補助標識

・センターライン上の各標識ポール。(スタートラインに向かって100、80、45、5m)
・アウト側の各標識(同じく200、150、100、85、45、5m)
・各空中線標識(同じく、85-80、45、5m)

■航走指示灯火標識
・危険信号灯、航走指示灯。

成績(レーサー成績)

前日までのレーサーの着順。この数字の移り変わりを見れば、レーサーの調子も判断しやすい。

センターポール

ボートレースのスタートライン上の競走水面にあるポール。

センター

3~4コースのこと。多くのレーサーが得意とする進入コース。スタートダッシュがつけやすく、「まくり」を得意とするレーサーがよく狙ってくる。

全速ターン

より速く旋回することを目的に、旋回の際に左手のスロットルレバーを放さず、握った(加速した)まま旋回するターン術を全速ターンという。「今村豊選手」が第一人者といわれているが、現在ではほとんどのレーサーが習得している。

前検日

前日検査を実施する日のこと。この日から最終日までレーサーはレース場近くの宿舎で宿泊する。

前検(前日検査)

レースを公正に行うためレース開催日の前日に、レーサーはボートレース場内で、健康診断、モーター抽選、試運転、スタート練習などを行う。これを前日検査(前検)といい、前検不合格で即日帰郷するレーサーもいる。

旋回半径

ターンマークを旋回するときに描く放物線の大きさ。一般的に内コースは小さく、外コースは内艇をかわすために大きく回ることが多い。

旋回初動

旋回時の競走に勝つためには旋回初動地点に最初に到達して、初動(旋回動作の開始)に入ることが重要となる。いいかえれば、レーサーはこの旋回初動地点にいち早く到達することを競っている。初動は通常、レバーを落とす動作(減速)から始まるが、現在のような高速旋回時代には、コースによってはまず進路を内側に向けるため、レバー操作より先にハンドルを切るのが第1動作になる場合が多い。

旋回

第1ターンマークや第2ターンマークをターンすること。1周第1ターンマークでの旋回の巧拙が着順に大きな影響を与えることが多い。

節一(せついち)

モーターがその開催レースにおいて、一番の仕上がりをしていると考えられる際に、「節一」と表現される。

レースの開催期間のこと。ボートレースは最大7日間(通常4~7日間)、連続でレースが開催されており、その期間全体のことを「節」という。

施行者

全国24ボートレース場で、レースを主催している地方自治体。

責任・責任外

スタートでの出遅れやレース中に失格となった場合等、レーサーの責任によるものか、レーサーの責任外であるかを必ず審判において判定する。他艇がぶつかってきたなど、情状酌量の余地があると判断される場合は「責任外」となって減点されない。

ソックス

ズボンや靴に隠れて見えないアイテムなので、こちらはケブラー繊維の色そのままのイエローのみ。

外まわり

モーターの部品でプロペラ、ギヤケース、キャブレターなどのこと。

外まわり整備

モーターの、プロペラ、ギヤケース、キャブレターなどの整備のこと。


ターンテクニック

レーサーの技量で一番の見どころがターンのテクニック。ターンマークを回る時、いかにスピードを落とさず、展開を読んで有利なところへ艇を向けるかという力。このテクニックの安定度が増せば、ある一定の成績は約束されたも同然。とくに最近のターンではスピードが重要。

淡水

湖の一角、あるいは専用のプールを設けたボートレース場は淡水になる。淡水は海水よりも硬い。

男女混合戦

男子レーサーのみや、女子レーサーのみのレースもあるが、男子レーサーと女子レーサーが同レースにあっせんされるレースもあり、これを男女混合戦と呼ぶ。一般競走で行われることが多い。

単勝(単勝式)

ボートレースは6艇で走るレースのため、単勝式の舟券は6通りということになる。 的中率は1/6。

ダッシュスタート

待機行動中にスタート方向とは逆にボートを引っ張り、助走距離を十分にとって発進するスタート方法。4コースから外のレーサーに多い。

ダイヤモンドカップ競走

ボートレース場の施設リニューアルを記念して行われるGⅠ競走。以前は「施設改善記念」といっていたが、平成9年4月1日から今の名称になった。

第2ターンマーク

第1ターンマークを旋回してバックストレッチを通過した先にあるターンマーク。スタンドから水面を見たとき左手にあるブイを指す。各レーサーはこのターンマークを3度旋回するが、最初の1周第2ターンマークで順位が入れ替わることがよくある。

第2副審判室

水面のすぐ外側で、第2ターンマーク側にあるのが第2副審判室。審判委員長のいる審判室からは見えにくい部分、見えない部分を補佐している。レース中は常に審判委員長とやりとりをし、最終的な判断は審判委員長に委ねられる。

体重

同じ性能のモーターと同じ規格のボートで競走するとなれば、レーサーの体重は軽い方が有利になる。ただし、荒れ水面の場合は体重の重い方が安定性があり多少有利になる。また、レーサーの体重には規定があり(最低体重は、男子は51kg、女子は47kg)、あまり軽すぎても不足した重さを調整して乗ることになる。

待機行動

ピットを離れてからスタートするまでのことをいい、これにはコース取りも含まれる。ボートレースでは、1号艇から順番にスタートコースに入るというわけではないので、レーサーが自由にスタートコースを選択する。しかし、待機行動中のモーターボートの航法には細かい規定もあり、例えば待機行動中に艇の先端が必要以上に振られたら蛇行として違反になる。また内側や外側の艇を邪魔することも違反となる。

第1ターンマーク

スタート地点からホームストレッチを通過した先にあるターンマーク。スタンドから水面を見たとき右手に見えるブイがそれ。各レーサーはこのターンマークを3度旋回するが、最初の1周第1ターンマークで大勢が決まるケースが多い。

第1副審判室

水面のすぐ外側で、第1ターンマーク側にあるのが第1副審判室。審判委員長のいる審判室からは見えにくい部分、見えない部分を補佐している。レース中は常に審判委員長とやりとりをし、最終的な判断は審判委員長に委ねられる。

ターンマーク

ボートを旋回させる地点の目印には赤と白で塗られたトンガリ帽子のようなブイが浮いている。これがターンマークである。正面スタンドから競走水面に向かって右側に浮いているのが第1ターンマーク、左側が第2ターンマーク。
2つのターンマークの間は300mである。レースではスタート後それぞれのマークを3回ずつターンすることになる。ブイは3段になっていて、横幅は110cm、高さは95cmある。

ダンプ

先行艇との間に、相当の艇間距離(3~4艇身)があるにもかかわらず、艇首(バウ)をあまり返さず突っ込んで相手を飛ばし、自分はその反動で前に出てくる航走のこと。

匠シリーズ

45歳以上のレーサーを対象としたレース。
このシリーズ名は、ベテランレーサーの持つ巧妙な技術が「優れた技術を持ち合わせた人」である「匠」を想起させることから命名された。
平成29年4月より、グレードがG3へ変更となり名称も「マスターズリーグ」へ改称された。

地区選手権

GⅠ競走。関東、東海、近畿、四国、中国、九州の6地区で行われる地区別チャンピオン決定戦。

着順

競走で欠場、失格にならず、所定の時間内にゴールした順番。

着順確定

6艇すべてがゴールインした後、審判委員長の判定により着順が確定する。これにより、正式に勝敗が決まる。

着順点

一般競走の1着が10点、2着が8点、以下6、4、2、1点。SG競走は各2点増し、GⅠ、GⅡ競走は各1点増し、各優勝戦はさらに1~3着が1点増し、4~6着が2点増しとなる。着順点の合計を、出走回数で割った数値がレーサーの勝率になる。

チャレンジカップ

SG競走の一つ。その年の1月1日から10月31日までの獲得賞金上位者から選出されたレーサーが出場する。

直前情報

直前情報とは各レーサーのレース直前のデータである。展示航走で計測された展示タイムや体重などが載っている。また、その日2回走りであれば前走の成績も記載されている。

チルト(チルトアジャスター)

ボートにモーターを取り付ける角度をチルトと呼び、チルト・アジャスターという部品で調整する。取り付け角度が小さいほど出足が強くなり、逆に角度が大きくなるほど伸びが良くなるといわれている。レース場によって使える角度に違いはあるが、おおむね「-0.5度、0度、0.5度、1.0度、1.5度、2度、3度」となっている。各レーサーのチルトの取付状況は、場内アナウンスやモニターなどで発表される。

通算成績

各レーサーがデビューから積み上げた成績。通算1000勝などの区切りでは褒章が与えられる。

ツケマイ

「まくり」の一種で外側のレーサーが自分より内側のレーサーを押さえ込む戦法。「ツケマイ」は内側の艇にピッタリつけて、ターンのスピードやパワーで強引に押さえつけ外側から全速力でかわしていく。

出足

低速からの加速のしやすさを左右するのがこの「出足」である。力強く水面を蹴り上げるように加速するトルクフルな走りの状態をいう。

転覆・落水・沈没

レーサーが水面の中に落ちてしまうケースはこの3つ。
■転覆
ボートがひっくり返ってしまうこと。
■落水
ボートからレーサーだけが水面の中に投げ出されること
■沈没
ボートが沈んでしまうこと。他の艇とぶつかってボートに穴が開くとこうなる。これは待機行動時に起こることもある。

展示タイム

周回展示2周目のバック側の直線150mのタイム。タイムが早ければ、直線での伸びがいいということになる。展示航走が終わった直後に発表される。
■関連語:展示航走

展示航走

本番レースの直前に、レースに出走する各レーサーが、予想の参考やボートやモーターの調子をお客様に見てもらうために、コース取りやスタートの練習をし、全速力でレースコースを2周すること。展示航走には、スタート展示と周回展示と呼ばれる2種類の展示がある。

電気系統

モーターの一部品で、プラグを点火させる際に火花を起こすパーツ。

展開

スタートから1周第1ターンマークの攻防までのことで、「逃げ」「差し」「まくり」「まくり差し」など、レースの勝敗を期決する重要なポイントとなる。1周第1ターンマークの攻防までの予想を展開予想という。

テレボート(TELEBOAT)

電話や、インターネットから舟券を購入できるサービス。

テレドーム

各ボートレース場の成績や払戻金などの情報を電話で伝えるサービス。

手袋

レース用の手袋は、ハンドルを握るグリップ感を維持しながら、指先から手首までをしっかりガードするため、手の甲側、掌側ともに耐切創性を高めたケブラー繊維を用い、さらに摩擦に強い人工皮革で掌全体を被っている。

出遅れ(L)

ボートレースのスタートでは、大時計の針が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過しなければならない。1秒を過ぎてラインを通過してしまった場合は出遅れ(L)となり、フライング(F)同様にその艇の舟券は全額返還される。

艇旗(ていき)

ボートの船首についている小さい旗の正式名称。ユニホームと同様、お客さまが識別しやすいように艇番によって色が決められている。1号艇=白、2号艇=黒、3号艇=赤、4号艇=青、5号艇=黄、6号艇=緑。航走時のバランスをとる役割もある。

艇番

艇には1番~6番までの番号が振られており、ピットでは内側からその番号順に並びピットアウトする。ただし、待機行動時にはスタートコースの取り合いの攻防があるため、艇番=スタートコースの順番にはならない。

定時定点

レーサーがスタートタイミングを合わせる際に用いる考え方やその方法。助走時、ある定められた時間に定められた地点を、どの程度の速度で通過して行けばスタートタイミングが合わせられるか、ということをレーサーは経験から会得している。

出足型

出足に重点を置いて整備したモーター。イン志向のレーサーなどが好んで活用する。

電話投票

ご家庭の電話、携帯電話やインターネットから舟券の購入ができるサービス。

当地

当該ボートレース場のこと。

当地勝率

当該ボートレース場でのレーサーの成績。

同着

2艇以上の艇がまったく同体でゴールすること。

道中

スタート後から、ゴールするまでの航走間のこと。

投票

舟券を購入すること。

登録番号

レーサー登録順に割り当てられたレーサーの番号。4桁で表され数字が大きくなるほどレーサー歴が短い。

得意コース

各レーサーが得意とするスタートコースのこと。進入コースを予想する際に参考となる。出走表に記載されている得意コースの記述は、「内」ならイン、「内中」ならインからセンター、「外」はアウト、「全」はすべてのコースOKという意味。進入コースを予想する際の参考となる。

ドリーム戦

SG、GⅠ競走の初日のメインレースで、出走メンバーはSGの場合は規定に従って、GⅠの場合は出場レーサーの中から記者や当該施行者によって決められる。その節の中心となる6レーサーの戦い。初日、2日目のWドリーム戦を採用するシリーズもある。


ナイターレース

開催時間はおおよそ14時半~21時前までのレースを指す。2017年4月時点で、「桐生」「蒲郡」「住之江」「丸亀」「下関」「若松」の6つのボートレース場で開催されている。※「住之江」は一部のレースを除き通年ナイター。

ながし

1艇もしくは2艇を軸にし、手広く買う方法。1着を1号艇、2着を2号艇、3着は3・4・5・6号艇のどれかという場合は上のように塗りつぶす。

握る

スロットルレバーを握るという意味だが、ターンマークを全速で旋回する際に用いられることが多い。

逃げ

インコース(1コース)の艇が1周第1ターンマークで先手を取って最初にターンし、そのまま他を振り切ろうとする戦法。「イン逃げ」ともいう。

2連対率(2連率)

2着以内に入着する確率。レーサー、モーター、ボート、それぞれに2連対率がある。

2連単(2連勝単式)

1着、2着の組み合わせを、着順通りに当てるもの。例えば、3-5を買った場合、3が1着・5が2着とならなければいけない。5が1着・3が2着ではハズレとなる。そのかわり、2連勝複式に比べて高い配当が飛び出す可能性が大きい。確率は1/30。

2連複(2連勝複式)

1着、2着の組み合わせを当てる。着順は問わない。例えば、3-5を買った場合、5が1着・3が2着でも的中だし、3が1着・5が2着でも的中になる。確率は1/15。

入場料

ボートレース場へ入場する際に必要な料金。基本的には100円だがボートレース場によっては異なる場合がある。

抜き

ボートレースの決まり手の一つ。1周第2ターンマーク以降に前の艇を抜いて1着に入着すること。

燃料タンク

モーターのパワーユニット部分。満タンで約2.3リットル入る燃料タンク。ボートレース用に使われる燃料は、ガソリンとオイルを混ぜたものが使用されている。ガソリンは、レギュラーガソリンを使用。
また、混ぜ合わせるオイルは高級な生分解性のものを使い、環境に優しい燃料を使用している。

伸び

直線でのスピードを左右するのがこの伸び(伸び足)。車でいえばトップギヤに相当する。しかし、ボートレースでは通常6回のターンがあるため、伸び足だけでは勝負は決まらない。

伸び足

伸びの善し悪しを伝えるときにレーサーが使う言葉。「伸び足がきてる」といえば、伸びが良好な状態。

伸び型

伸びに重点を置いて整備したモーター。アウト志向のレーサーなどが好んで活用する。


排気音

排気を出すときの音。かつては減音型モーターと標準型モーターの大きく2つのタイプがあったが、現在は24場すべてが騒音などの配慮から減音型モーターを導入している。

番号・色別

レーサーの着る上衣、ボートにつける旗の色などは、お客さまが識別しやすいように艇番によって決められている。1号艇=白、2号艇=黒、3号艇=赤、4号艇=青、5号艇=黄、6号艇=緑。

番組編成室

番組を編成している所。

番組

各レースでの出場レーサーの組み合わせ。ビッグレースの予選では、各レーサーが1~6号艇まで均等に振り分けられる番組が多い。

馬力

モーターが発生させる動力のこと。直線でのスピードを左右する「伸び」には馬力が大きく影響する。

払戻金

勝舟投票券の的中者に対して売上金(返還金を除く)の額の100分の75(正式には100分の75以上で施行者の定める率)に相当する金額を的中者に按分して払戻金とする。なお、払戻金の有効期限は60日間となっている。

早見

出走表に記載されているデータで、1日2回レースに出るレーサーの前回または次回のレース番号を表す。

発走信号用時計

一般的には「大時計」といわれている。「大時計」参照

バックストレッチ

競走水面の中で、二つのターンマークを軸にして正面スタンドの反対側をバック(バックストレッチ)と呼ぶ。

80m標識ポール

センターポールから第2ターンマークの方に向かって80mの位置に立っている標識ポール。青と白で交互に塗り分けられている。
この80m標識ポールからはコースを横切る形で空中線標識がのびており、スタンド側では85mポールにつながれている。これはロープに青と白の正三角形の小旗がついたもの。
例えば時速72kmで走ると、秒速は20mとなり、大時計の針が0秒を指す4秒前にこの80m標識ポール(空中線標識)を通過するのが一つの目安ともなる。

ハイドロプレーン

ボートのタイプのこと。船底が平らで、水面を滑走して航走する。現在、レースで使用されているボートはすべてこのタイプである。

配当金

オッズに準じ、的中舟券に払戻される金額で、100円で購入した場合の金額になる。
なお、的中舟券や返換金の有効期間は60日間なので要注意である。

ハンドル

レーサーは右手でハンドルを、左手でスロットルレバーを操作する。ボートの進む方向を変えるのはハンドルの操作。一般の船と違って、ボートレースのボートには「カジ」がない。モーター本体を動かして(プロペラの向きを変えて)、進路を変える。2本のワイヤーをモーターの両サイドからハンドルに巻き、右手だけで操作する。

B2級

A1、A2、B1以外のレーサーがこのクラス。技量がまだ高くない新人レーサーや、ケガなどの事情で出走回数が少ないレーサー。

標準機

標準型モーターのこと。現在は使用されていない。

標準型モーター

騒音などの心配のない地方のボートレース場でよく使われていた。出足性能がやや強め、インレーサーにはやや有利という傾向もある。現在は24場すべて騒音の少ない減音型が導入され、標準型は姿を消した。

100m標識ポール

センターポールから第2ターンマークの方に向かって100mの位置に立っている標識ポール。黄色と黒色で交互に塗り分けられ、上部には吹き流しがつけられている。レーサーはこれで風向きを確かめている。
スタートのタイミングをはかるには、大時計の針が0秒を指す5秒前にこの100m標識ポールを通過するのが一つの目安ともなる。

ピット離れ

ピットに待機しているボートが、出走の合図とともに発進する時のこと。素早く発進できることを「ピット離れが良い」などという。ピット離れが悪い(遅い)と、好きなコースや有利なコースが取りづらい。

ピットアウト

ピットに待機しているボートが、出走の合図とともに発進する時のこと。素早く発進できることを「ピット離れが良い」などという。ピット離れが悪い(遅い)と、好きなコースや有利なコースが取りづらい。

ピット

ボートレースでいうピットとは、水面上でモーターボートを係留しておく場所のこと。レースに出走するボートは、ピットで待機し、出走の合図とともにピットから発進する。

ピストンリング

モーターの一部品。ピストンリングとシリンダー側面との接触による抵抗は、モーターの性能に多大な影響を及ぼす傾向があるため、モーターの調整の中でも重要なポイントになる。
概して、新品のリングはリングの張力が強く、壁面との接触による抵抗は強いが、反面、
気密性は保てるのでガス漏れが少なく熱効率を高く保持できる。
一方、中古のリングは、張力が弱く、ストローク時の摩擦抵抗は少ないが、逆に気密性
が低く、燃焼ガスの爆発効率が低下する傾向がある。

ピストン

シリンダーの中を高速で往復運動する部品。ピストンは、熱膨張があるため完全な円形ではなく多少楕円形になっている。

引き波

ボートが走った後に残る波のこと。ここにハマるとボートを操縦しにくくなり、減速する。良いモーターはこの引き波を越える能力が高い。

ピンロク

1着(ピン)か6着(ロク)か、という両極端なタイプのレーサー。勝つ時はダントツだが、負ける時は惨敗で、2着や3着が少ない、というタイプのレーサーをこう呼んだりする。

B1級

全レーサーのうちA級(A1、A2)を除いた上位50%まで。最も人数の多いクラスであり、上位と下位のレーサーではかなり実力の開きがあるといえる。

プール

一般的に海や川に面していない淡水型のボートレース場。尼崎の「センタープール」という呼称が有名。

プロペラ

モーターに取り付けられるプロペラ(2枚ばね)のこと。俗にペラと呼ばれている。以前はレーサーの持ち物だったが、現在は抽選によってモーターに備え付けられるかたちで各レーサーに提供されるようになった。提供されているプロペラはヤマト製で、その調整によってはモーターの調子を左右することもあるため、レーサーにとっては重要な調整ポイントになっている。

プラグ

モーターの一部品で、点火プラグのこと。シリンダーヘッドに取り付けられており、マグネトのイグニッションコイルで発生した高電圧を放電させて、圧縮された混合気に点火する。プラグは消耗品であり、レーサー持ちの部品として扱われている。純正のものを各レーサーが購入して使用している。

フライングスタート

ボートレース独特のスタート方法。各レーサーがタイミングを計って、大時計が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過するというもの。大時計が0秒から1秒を指す間より少しでも早くラインを超えてしまった場合はフライング(F)、1秒を過ぎてラインを通過した場合は出遅れ(L)として欠場になる。フライングまたは出遅れした艇の舟券は、すべて返還になる。

フライング(F)

ボートレースのスタートでは、大時計の針が0秒から1秒を指す間にスタートラインを通過しなければならない。針が0秒を指す前にラインを通過してしまうのがフライング(F)。フライングした艇に関する舟券は、全額返還される。

部品交換

モーターの整備が思うように仕上がらないとき、レーサーはさまざまな部品を交換してパワーアップを図る。

舟券

正式名称は「勝舟投票券」。レースの着順を予想して投票(購入)し、結果に即した配当を得るための券である。舟券には「単勝式」、「複勝式」、「2連勝複式」、「2連勝単式」、「拡連複」、「3連複」、「3連単」の7種類がある。

複勝率

2連対率ともいう。1着、2着でゴールした回数を出走回数で割り、パーセンテージで表したもの。数字が大きい方が、1、2着に入った割合が多いことになる。舟券を購入する場合、勝率よりもこの複勝率を重視する方も多い。ボートレースは1着や2着を予想するものなので、そのレーサーが1、2着に入ったかどうかを数字にした複勝率の方が判断の参考になるからである。

複勝(複勝式)

1着か2着に入る艇を当てる。つまり、選んだボートが1着でも2着でも当たり。単勝式よりも的中率は高くなる分、払戻し金額は低くなる傾向にある。的中率1/3。

深イン

前づけ艇などの影響などでインの艇が早めにスタート方向に舳先を向け、助走距離が短くなった状態のこと。深インになればなるほど助走距離が短くなり不利とされる。

フィン

飛行機でいえば垂直安定板、船舶でいうと潜水艦の「水平舵」のこと。魚の腹びれのようなもので、機能も似通い、直進時の方向性を保つばかりでなく、旋回時には極端な横流れを防止する役目を果たしている。

プロペラゲージ

プロペラの加工や修整作業を行った際、翼面の仕上がりをチェックする誤差確認用の測定機器のことで、カラーや透明のプラスチック板を削って、金具で固定した”スグレもの”である。
プロペラは、目で見て手で触っただけでは、その出来具合を確認できないので、このような「当て具」はなくてはならない必需品になっている。

ペアボート

2人乗りのハイドロプレーン型ボートのこと。ボートレーサー養成所入所試験で使用されるほか、近年では、各ボートレース場のファンサービスとして開催される試乗会でも利用されている。

返還欠場

フライング(F)や出遅れ(L)の判定を下されたレーサーが、直ちにレースをやめて欠場すること。
フライング、出遅れをした艇に関する舟券は全額返還される。

返還

ボートレースでは、スタート時にフライング(F)や出遅れ(L)で欠場となった場合、その舟券を購入した金額を返還してくれる。ただし、スタート後の転覆、落水、エンストなどでは返還はない。購入した舟券にフライングや出遅れがあった場合、絶対に舟券は捨てずに、レース確定の発表を待って払戻し窓口へ行こう。

ヘルメット

落水、接触時の衝撃からレーサーの頭や顔を守るために着用するのがヘルメット。以前はジェット型のものを使用していたが、現在はボートレース用として開発されたフルフェースタイプを使用している。軽さが特徴。また、視界を妨げないよう窓も広く、口や額の部分には曇り止めの空気孔が開いている。さらにモーター音が聞こえるように、帽体の耳部分に通音孔が開いているのがボートレース用ヘルメットの特徴。

ペラ室

ピット内にあるプロペラを整備する部屋。同支部や同期レーサーなどが談笑しながら整備する姿もよく見られる。

ペラ

モーターに取り付けられるプロペラ(2枚ばね)のこと。俗にペラと呼ばれている。以前はレーサーの持ち物だったが、現在は抽選によってモーターに備え付けられるかたちで各レーサーに提供されるようになった。提供されているプロペラはヤマト製で、その調整によってはモーターの調子を左右することもあるため、レーサーにとっては重要な調整ポイントになっている。

並行(ラップ)

2艇など複数の艇が舳先をそろえて直線で競り合う様。試運転での足合わせは並行で行われることが多い。

平均スタートタイミング(平均ST)

スタートタイミングの平均値のこと。数値が低いほどスタートタイミングが速いということを意味している。0.17以内ならかなり優秀といえるが、SG常連のトップレーサーには0.15を切るレーサーも多い。

ベンチレーション

プロペラが、水面より上の空気を吸いこむこと。空転してしまうので、キャビテーションと同じく減速の原因になる。エアードローイングともいう。

ボートレースクラシック(総理大臣杯)

G競走の一つ。前年の優勝者、前年のグランプリ(賞金王決定戦)優勝戦出場者、前年のSG、GⅠ、GⅡの優勝者、優勝回数上位のレーサーが出場する。

ボート格納庫

競技部にあるボートをしまってある場所。

ボートピア

場外舟券売り場として誕生したのがボートピアである。場内には、椅子席を始め、場内掲示設備、モニター、食堂、トイレなどがあり、有料席では在席投票が可能な所もある。

ボートレース場

全国には、24場のボートレース場がある。北から、桐生(群馬)、 戸田(埼玉)、江戸川(東京)、平和島(東京)、多摩川(東京)、浜名湖(静岡)、蒲郡(愛知)、常滑(愛知)、津(三重)、三国(福井)、びわこ(滋賀)、住之江(大阪)、尼崎(兵庫)、鳴門(徳島)、丸亀(香川)、児島(岡山)、宮島(広島)、徳山(山口)、下関(山口)、若松(福岡)、芦屋(福岡)、福岡(福岡)、唐津(佐賀)、大村(長崎)の24箇所。
中には、海の一角を区切った場(海水)や、湖や川の一角を区切った場(淡水)、専用プールのレース場もある。

ホームストレッチ

競走水面の中で、二つのターンマークを軸にして、正面スタンド寄り側を「ホーム(ホームストレッチ)」と呼ぶ。

放る

握っていたスロットルレバーを放して減速し、スタート事故などのアクシデントを回避する手法。

ボートレースオールスター(笹川賞)

SG競走の一つ。前年の優勝者、前年のグランプリ(賞金王決定戦)優勝戦出場者、その年のボートレースクラシック(総理大臣杯)の優勝者、A1級のレーサーを対象としたファン投票、選考委員会の選出レーサーが出場。

本体整備

モーターの部品で、シリンダーケース、ピストン、ピストンリング、クランクシャフトの整備のこと。

ボートレースダービー(全日本選手権)

SG競走の一つで、別名「ダービー」といわれている。前年の優勝者、前年のグランプリ(賞金王決定戦)優勝戦出場者、その年のボートレースメモリアル(モーターボート記念)の優勝者と勝率上位のレーサーが出場。最も権威ある競走と意識するレーサーも多い。

ボートレーサー養成所

ボートレーサーを育成する機関で、福岡県にある。合格率30%~40%前後といわれる難関を突破しても、1年間の厳しい訓練が待っている。「まるで軍隊のようだった」と漏らすレーサーもいるように、訓練内容はとても厳しい。そのため途中で挫折する者もいるが、見事訓練を終えれば晴れてボートレーサーへの道が開かれる。


マークカード(マークシート)

舟券を購入する際に、金額、勝式、レース番号などの必要情報を記入するカードのこと。マークカードは通常、「連勝式投票カード」と「ながし/ボックス投票カード」の2種類あり、買い方に合わせた記入が可能。

前売専用場外発売場

銀行のATMのイメージで小スペースに設置されている売り場のこと。

前づけ

待機行動でコース取りの攻防の際、外枠の艇が大きく回り込んでほかの艇の前につけ、インコースをとろうとする戦法。前づけでインコースを取ると、スタートラインに向かう時の助走はどうしても短くなり、スタートが難しくなる。

まくり

2~6コースからスタートした艇が、スピードを落とさず1周第1ターンマークで内の艇を外から抜いていき、その後も抜かれずにレースに勝つ戦法。若手やアウトコースの得意なレーサーがよく使う戦法。

まくり差し

3~6コースから発進した艇が、1周第1ターンマークでいくつかの艇をまくり、なおかつ先行しようとした艇を差し、その後も抜かれずにレースに勝つ戦法。スピードと高度なハンドルワーク、判断力が必要とされる決まり手である。

マグネト

モーターのパワーユニット部分で、プラグに電気を供給するもの。ボートレース用のモーターの電気系統は、軽量かつコンパクトな構造が不可欠。そこで自動車のようにバッテリーを使用せず、永久磁石(フライホイル)とコイルを使った小型発電機を電源としている。
点火時期は、タイマーハンドルで調整。また、モーターの停止にもタイマーハンドルを使って行う。

回り足

ターンを左右するのがこの「回り足」。回り足が強ければターンで主導権を握れるし、弱ければ置き去りにされてしまうことが多々ある。

万舟(マンシュウ)

万舟券のこと。1万円以上の配当金がついた勝舟投票券。競馬などでも「マンシュウ」ということがあるが、もともとはボートレースで使われていた言葉。

マスターズリーグ

45歳以上のレーサーを対象としたレース。
マスターズリーグ戦競走の優勝者は翌年度のG1マスターズチャンピオンへの優先出場権が与えられる。

ミニボートピア

場外発売場のうち、窓口数15程度以下の発売場はミニボートピアと呼ばれている。

無効投票

舟券の発売後に下記の事象(代表的な事象)が発生した時は、その舟券は無効となり全額が返還される。

■出走すべきモーターボートが失くなる
■出走が1艇のみとなる
■競走が成立しなくなる
■勝舟がない

その他にも事象あり。

恵まれ

先行している艇がフライング等の事故でレースから離脱し、次位を走っていた艇が結果的に1着に繰り上がった時の決まり手。

モーター

ボートに取り付けられるモーターは、ある意味ではボートレースの主役ともいえる存在。約400ccの2サイクル2気筒で、燃料はガソリンにオイルを加えた混合燃料を使用している。最高出力は1分間に6600回転で31PS。
二つのシリンダーを水平縦型直列にレイアウトし、シリンダー内の爆発で動かす二つのピストンの往復運動をクランクシャフトで回転運動に変えてプロペラを回すというのがおおまかな仕組み。ボートレース場には60機くらいのモーターが用意され、どのレーサーがどのモーターを使うかは節ごとに抽選で決まる。各ボートレース場では、1年毎に全モーターを新品と入れ換える。

モーター整備場

ボートレース場内で、レーサーが自己のモーターを整備(性能向上)する場所。

モーター番号

各ボートレース場のモーターに付けられる番号。レーサーと同様に、この番号によってモーターの特徴が出走表に記載されており、予想の要素にしているファンもいる。

モーターボート競走法

ボートレースの実施に関する法律のこと。その下にモーターボート競走法施行規則等の数多くのルールがある。各種競技施設の仕様、舟券発売や払戻しなど、すべてはこれらに定められたとおりに行われている。

モーターボート大賞

GⅡ競走の一つ。当該年度にSG競走、高松宮記念、マスターズチャンピオン(名人戦)、ヤングダービー、レディースチャンピオン(女子王座決定戦)、ダイヤモンドカップのいずれも開催しないボートレース場において開催する。

モーニングレース

第1Rの発走時刻がおおよそ10時前までにスタートするレースを指す。2015年3月時点で、「徳山」「芦屋」「唐津」の3つのボートレース場で開催されている。※グレードレースでは通常開催時間になることもある。

モンキーターン

旋回半径を小さくし、より鋭く、そして速いターンを追及していった結果生まれたのが、
ボート上に立ちながら旋回するモンキーターンという旋回術。
「飯田加一選手」が、最初のモンキーターンを行ったといわれいてる。
当時は、ボートにカウリングを装着していなかったので、立ち上がると全身が露出し.危険極まりなかったため、関係者からはなかなか容認されなかった。
それでも飯田選手がコースレコードをいくつか更新し、好成績を出し始めると、多くのレーサーが、この”必勝ターン”に取組むようになり、現在では、大半のレーサーがこのモンキーターンによって旋回を行っている。モンキーターンにもさまざまなタイプがあり、レーサーによって異なっている。


休み明け

フライング(F)など事故点が規定の点数に達するとレーサーへの罰則として、一定期間あっせん(出場)停止となる。そのあっせん停止期間を終えた状態のこと。「休み明けでスタートタイミングがさっぱりわからない」など、レース勘をとり戻すのに苦労するレーサーも少なくない。

ヤングダービー

平成26年度より、満30歳未満の勝率上位者たちによって争われるヤングダービーが新設された。ヤングダービーのプレシリーズとして、イースタンヤング、ウエスタンヤングも新設され、その東西の覇者と、前年度の優勝者は優先出場権が与えられる。

※ヤングダービーの新設に伴い、新鋭王座決定戦競走は廃止されました。

やまと学校

福岡県にある日本で唯一のボートレーサー養成機関。
平成29年4月より名称が「ボートレーサー養成所」へ変更された。

優出

1節は予選から始まり、予選を勝ち進んだレーサーによる準優勝戦、そして優勝戦が開催される。優出とは節の最終日に開催される優勝戦に出場することをいう。

優出回数

ボートレースは1節間(最大7日間)連続でレースが開催される。
1節は予選から始まり、予選を勝ち進んだレーサーによる準優勝戦、そして優勝戦が開催される。優出回数とは節の最終日に開催される優勝戦に出場できた回数のことをいう。

有料席

入場料とは別に指定の料金を支払い、確保できる指定席。
ボートレース場によって料金もさまざまで、投票はもちろん飲食もできる高級感溢れる有料席から、女性やシニア専用の指定席などさまざまな種類がある。

優勝戦

その名のとおり、優勝者を決めるレース。出場する全レーサーの目標がこれである。予選や準優勝戦とは賞金が格段に違う。

予選

ポイント制で成績の優劣を競い、準優勝戦など次のステップへ進むレーサーを決めるためのレース。予選レースでの着順点の合計を出走回数で割り、得点上位者が準優勝戦、または優勝戦に進出できる。


ライナー

ライナーとは、モーターを取り付ける位置を調整するもの。材質はベニヤの合板などで、高さや角度、重心位置を変化させることができる。モーターの位置が高くなると水の抵抗が減るため直線での伸びはよくなるが、旋回が不安定になる。
また角度を上げても伸びが向上する代わりに出足が低下。重心位置を後ろに下げるとボートが浮上し、接水面積が少なくなって伸びがよくなるが、旋回が難しくなる。角度を下げた場合には、伸びは若干落ちるが、旋回しやすくなり、ターンでの安定性も向上する。

ルーキーシリーズ

登録6年未満の若手レーサーによるによる一般競走。平成25年度までは、新鋭リーグ戦という名称であった。

レース

ボートレースは、1周600mを3周(1,800m)の着順を争う競走試合である。事前に展示航走を終えた6艇がファンファーレ流れる中ピットアウトし、進入コースを定めたのちにスタートする。その後、一番の見せ場である第1ターンマークの攻防があり、つづく第2ターンマーク移行も激しい着順争いが競われる。

レースコース

1周600m。ボートレースでは、このコースを3周する。水上には2つのターンマークがあり、この回りを左回りに走る。スタートラインとゴールラインは、大時計とセンターポールを結んだ線上である。

レースのランク

レースには、年8回開催されるSG競走を最上位として、GⅠ、GⅡ、GⅢ、一般戦という5つのグレードがある。GⅡ以上のレースには出場のための条件が設定されていて、レースの格が上のものほど、賞金も高くなる。

レスキュー

転覆や落水などによってレーサーが水面に落ちた際、救助するために出動するボートのこと。救助艇ともいう。

レディースチャンピオン(女子王座決定戦)

年に一度、女子レーサーの頂点を決するプレミアムGI競走。選考期間中のオールレディースの優勝者や勝率上位レーサーなどが集結する。

レディースチャレンジカップ

平成26年度より、チャレンジカップの女子レーサー版としてレディースチャレンジカップが新設。チャレンジカップでは獲得賞金上位34名の男女レーサーに出場資格を与えられるが、レディースチャレンジカップでは、女子レーサーを対象に獲得賞金上位20名に出場資格が与えらる。12月のグランプリ(賞金王決定戦)やクイーンズクライマックス(賞金女王決定戦)への出場を目指し、女子レーサーの間でも熾烈な戦いが繰り広げられている。

レディースオールスター

GⅡ競走の一つ。A1、A2及びB1級のレーサーを対象に、ファン投票及び選考委員会において選出されたレーサーが出場。


レースごとに振り当てられる艇番のこと。1号艇は1枠、6号艇なら6枠を指し、それぞれの枠は白・黒・赤・青・黄・緑のカラーで見分けやすくなっている。

枠主張

待機行動で前づけ艇を許さず、1枠なら1コース、2枠なら2コースなど枠番通りのコースを守り抜くこと。

枠なり進入

待機行動で内から「123456」と枠番通りに進入した状態のこと。前づけするレーサーがなければ枠なりになることが多い。

枠番

レースごとに振り当てられる艇番のこと。1号艇は1枠、6号艇なら6枠を指し、それぞれの枠は白・黒・赤・青・黄・緑のカラーで見分けやすくなっている。